スポンサーサイト スポンサー広告
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
 前回の続き。

 いい加減やめとこうかとも思うけど、あとちょっとだし。
 気になる方だけ、続きからどぞ~。







【文章中の赤色文字は、後ほど解説を入れておきます。今回は少なめです】


「世界は普遍を維持することにより成立している」
 俺の貴重な財布から捻出された紅茶を一口飲み干しながら、ラヴィスは説明を始めた。
「だが常に普遍を維持することは理論上不可能であり、時に異変を起こすことがないと普遍が不協和を起こし崩れてしまうことがある」
「…………」
「そこで【物語】が必要となった。日常にはありえない非日常でもいいし、日常劇でもいい。とにかく何か普遍とは異なる事象が発生することで、世界は普遍を維持することができる。――当然、その異なった事象が解決することが前提でな」

 常に日常が起きている中で、突発的に異変が起きる。それが解決することで、ため込んでいた歪みを解消し、世界は引き続き普遍を維持できる……そういったことを彼は言いたいらしい。
「だが都合よく【物語】が起きるはずもない。そこで意図的に発生させるのがストーリーテラーだ。普遍が崩れる前に、強制的に異変を起こして解消させるのが目的となる」
「なるほど。よくわからんが、そういう設定なんだな」
「そうだな。ストーリーテラー的にいえば、『そういう設定』だ」

 ラヴィスはくすりと笑った。そういう仕草も、やはり美少女のように生える。心の中で、やはり性別はラヴィスということにしておこう。俺的心身を保つためにも
「【物語】の主人公は、時期が来たらストーリーテラーが決める。ただし、受け手にもその【選択肢】を選ぶことができる。何しろ【物語】を解決する必要があるからな。無理強いはできない。――だが、君はその【物語】の主人公になる【選択肢】を選んだ」
「待て! 俺はそんなものを選んだつもりはないぞ」
 そこで俺はラヴィスに食いかかった。
「――最初に、君は選択したはずだ。受諾を示す、青いストーリーを選ぶことによって」
「いやだから、そんな選択など……待て」
 そこではっと気づいた。
「青い……って、あの卵のことか!?」
「そうだ。君が青き選択を選んだことで、今回の【物語】の紡ぎ手になった」
「ちょっと待て! あれがそんな重要なことだとは思いもしなかったぞ! 説明不足だ! クーリングオフを宣言するぞ! トラップカードオープン!!」
「……君の言語は相変わらず意味不明だな……」

 深いため息を漏らすラヴィス。
「あの【選択肢】にはきちんと説明があったはずだが?」
「卵に書いてあったあのわけわからん文字か? あんなの読めるはずが!」
「まぁそれを言われるとつらいが……。ただどの世界でもたいてい普遍を望むものは、【選択肢】を見つけても無視していた」
「――っ!?」
「君も心の中では、普遍からの脱却を望む心があったのではないのか? だから、意味不明でも【選択肢】を選んでしまった」

 さすがにそれに関して否定はできなかった。少なくとも日常からの脱却……というか、刺激を望んでいたのは確かだし。
「それでも2分の1――赤を選んでいれば否定はできたわけだが……どちらにしろ、君を中心に【物語】は展開を始めたのだ。その瞬間、オブザーバーである僕が生まれ、君には50の【選択肢】が生まれた」
「50の【選択肢】?」
「【物語】を紡ぐ上で必要なのは【選択肢】だ。その【選択肢】を選んでいくことで、【物語】は解決する。君はこの【選択肢】を消化することで、解決させなければならない。そうすることで普遍にたまっている異常を解消し、世界は未来へ進むことができる」

 何かかなり壮大な話になってきた気がする。何ですか? これ。ラヴィス、お前はインターフェイスか何かですか?
「【選択肢】は自動的に表れる。君はそれを選ぶだけだ。当然物語の展開上、自分でいくつかの判断が出てくるが、それはあまり【物語】を左右しない。ただし【選択肢】は別だ。提示された【選択肢】次第では取り返しもつかない状況に陥ることがある。なので責任を感じて慎重に判断してほしい」
「とは言われても……【選択肢】なんて、あの卵に書いてあることは読めないんだぜ? どうやって判断しろというんだ?」
「僕が翻訳するよ。色つきだから、色で指示する。……本当はあのオブザーバー設定の時から解説してれば、僕がこんな格好しなくて済んだはずなんだが……」

 そこでぶちぶちと不平を漏らし始めるラヴィス。
「オブザーバーの設定って……あの連続卵割りのことか!?」
「ああそうだよ!」
 思わず力が入ったか、ラヴィスが持ってる紅茶の缶が少しへこんだ。
「君は3回目の【選択肢】の時、赤か青の【選択肢】が生まれたはずだ。あれは僕の性別だ」
「赤だったら……女の子だったのか」
「そこはまぁいい。問題はその次だ。なぜ『女性的外見特徴が強い』なんてものを選んだんだ!」

 がくんがくんと、またも胸倉をつかまれる。あのピンク色の卵、そういう意味だったのか……。
「さらに!」
 完全に涙目になって、ラヴィスは吠える。
「なんでよりによって、今まで誰も選ばなかった『獣人的特徴』なんて選ぶんだよ! 君は!!」
 まだら色の解説乙。というか、そういう【選択肢】を用意しているストーリーテラーとやらを恨むべきだと思うのは俺の気のせいか?
 つか、【選択肢】とか世界の普遍とか偉そうなことを言ってるが、話の展開がどうも某巨大掲示板の安価くさくてやだな
「君がほいほい決めていくおかげで、こんな異常な物体になってしまった! 責任をとれよ!!」
「そう言われてもなぁ……。リセットとか効かないのか?」
「言ったろ? やり直しは効かないと。……だから、君の息の根を止めてしまっても仕方ないわけだが」

 ……何とかなったら俺を殺すつもりか、こいつ。そもそもオブザーバーを名乗るこいつが、なんでこんなに強気なんだ? 普通は控えめなんじゃないのか? ……まぁ、もしかしたら、俺が割った卵の中にそういう設定があったのかもしれんが。
「とにかく、さっさと【物語】を解決させないといけないわけだ。そうすれば君はもちろん、僕も解放される」
「なるほど。で、俺はどこへ向かうのがいいんだ?」
 どうやらその【物語】とやらを解決しないと話は進まないらしい。予想とは大幅に違うが、まぁ確かに非日常が訪れたわけだし、逃げ出すつもりはない。やってやろう。
「その【選択肢】も、すでに提示はされているが……」
 ラヴィスは、最後に見捨てていこうとした5つの卵を拾っており、それを見つめる。
「その前に、もうひとつ残念なことをお伝えしないといけない」
「ほう。これ以上に残念なことがあると?」
「ある。――まったく君は直感でこうも最悪な選択を選ぶとはな」

 はふぅと深いため息をつくラヴィス。
「2番目の選択を覚えているか?」
「5つ出てきたやつか。確か俺が赤い卵を割ったやつ」
「そうだ。あれはストーリー難度をしめしている。紫が日常劇、緑が成長劇、黄色が怪奇異譚、青色が脱出劇……」

 なるほど、物語のベースということか。日常劇が部活系作品とか、ラブコメか? 成長劇はヒューマンドラマみたいになりそうだな。怪奇異譚は妖怪ものか? 脱出劇はバイオハザードとかそのへん? で、残ってるのは……まさか?
「あ、赤色は……?」
「赤は……世界の危機」
 おいっ! 何か思わず突っ込みそうになったぞ。何だそのテンプレは。
 最終的に世界の危機になるという展開かよ。それって、世界の普遍を守るために【物語】で解決するという前提から考えても本末転倒過ぎる気がするが。
「つまり何か? ……俺は世界の危機を救わなければならないのか? 魔王でも倒せって言うのか?」
「どうなるかはわからないさ。君の言うとおりなのかもしれないし、世界的陰謀を防ぐ展開もしれない。パンデミックを防ぐ展開もありうるし、果てしない戦争の解決かもしれない。君の選択次第だ」
「それを俺とお前だけでしろと!?」
「自然と登場人物が増えるかもしれないが、基本は与えられた【選択肢】で左右される。――言ったろ? 君は主人公で、君が【物語】を紡ぐんだ」

 一瞬、あっけにとられた。思ってた以上に大変なことになってる。少なくとも、これから俺の周りで世界の危機が起きるわけだ。それを俺が解決しないといけない!?
 手に持ってた俺の飲み干したコーラの缶が地に落ちた。


≪続く≫


【赤字解説】
・やはり性別はラヴィスということにしておこう。俺的心身を保つためにも
 →女装男子と男の娘はどちらが上か。哲学的な問題であるが、劇中主人公は男の娘の方が上のようである

・トラップカードオープン
 →さすがに遊戯王ネタは古いかなと思う今日この頃。

・お前はインターフェイスか何かですか?
 →対有機生命体コンタクト用ヒューマノイド・インターフェース。それが私。……消失、発売になりました。

・某巨大掲示板の安価くさくてやだな
 →安価スレって、さすがにもうすたれてきたのかな?


 今回はこんなとこ。




コメント
▼この記事へのコメント

■ コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL

▼この記事へのトラックバック(あれば表示)
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。